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社会全体へ今後浸透してくる電力小売り自由化の影響

 電力は産業、運輸及び業務や家庭部門等、社会を構成するあらゆる部門で1年中、24時間、休むことなく必要不可欠なエネルギーなので、安定供給することが絶対条件とされる産業なわけです。このため、政府の認可の元で10電力会社による地域独占事業を認めてきました。
 従って、日本中、どこの地域にも電力会社が1社しかなく、企業間の競争の起こりようのない業界であったため、電力の安定供給と引き換えに企業の経営努力で安い電力を供給することが殆ど忘れられていたわけです。
 一方で、昭和50年代から新興国内の産業の発展が目覚ましくなって、産業界にはグローバル化の波が押し寄せてきました。このため、近隣アジア諸国等の企業の国内進出を抑えられない状況となり、業界ごとに規制緩和が始まりましたが、海外企業と国内企業との販売競争の段階で電力を始めとするユーティリティーの価格の高いことが国内企業の競争力を低下させていると指摘されるようになりました。


 そこで、社会全体に与える影響を最小限にする電力業界の規制緩和策を実行に移すため産官学が一体となって工程表作りを行いました。その結果、電力業界以外の業界の規制緩和が一段落した平成12年に大規模工場や電力消費量の多いオフィスビル等を対象として「特別高圧」の電圧部門を第一ステップとして電力自由化が始まりました。
 次いで、平成17年に「高圧」部門まで自由化が拡大され、昨年、家庭や商店等、小口の電力消費者を対象として電力小売りが行われて全面自由化が実現したわけです。電力自由化とはこれほどの関係機関や関係者を巻き込んで年数をかけ、ステップバイステップで実現した社会改革だと言われる所以です。


 電力小売り自由化前には消費する電力を自ら一切選べなかったわけですが、小売り自由化後は自らの電力消費パターンに最も合う価格やサービスを提供する電力会社を自由に選べるようになったことが今までと違う点に挙げられます。お蔭で、電力も日常的に購入する商品と同じ取り扱いをできるようになったことも今までと違う点の一つです。
 また、この電力自由化を通じて同じ電力会社同士だけでなく他業界からの参入企業とのサービスや価格競争が始まり、各社が顧客確保のため経営努力に邁進し始めたことも今までと違う点として挙げられます。
 なお、電力自由化を実現したことにより、各社はコストダウンを図りながら経営努力を行っていくわけですから、参入してきた多くの電力会社の中には機器、設備の維持補修に十分お金を回せなくなり、停電事故対応等、安定供給に支障を生じる電力会社の現れる危惧が持ち上がりやすくなることも今までと違う点として挙げられます。

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